黒王子と白いプリンス





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「いやぁ、この頃忙しくて休みなくて最悪だったのに、彼女できたうえに休みももらえるなんて。」


サングラスをかけた男が私に振り返る。


「一石二鳥ってかんじ?ね、由乃ちゃん。」


「それより、大丈夫なんですか……」


「何が?」


男は車のドアを開けた。


「……パパラッチさんとか…」


「さぁ?」


「さ、さぁって‼︎」


「まぁまぁ。乗りなよ。デート、早く行こ?」


私は押されるように車に乗せられた。



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