黒王子と白いプリンス


「……晃さんはいいんですか……」


「何が?」


「私なんかと付き合わされて…」


「事務所がいいならいいんじゃない?」


「好きな人とかいないんですか?」


「いると思う?」


そう言って晃さんは車を出した。


そしてサングラスを外した。


綺麗な横顔が見えた。


「……」


「どこに行きたい?」


「え?」


「今日は好きなとこに連れて行ってあげる。」


「え……別に……」


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