黒王子と白いプリンス


3分ほどで白馬くんは戻ってきた。


いつも通りピシッと決めて。


でも、すこし寝癖がついてる……


「お茶飲む?」


「ううん」


「あ、そう……はぁ……」


白馬くんがソファに座る私の前にしゃがみ込んだ。


「どうしたの?」


「……見られたからさ……」


「何を?」


「……ジャージ姿。」


「え……」


「だらしない格好してるの見られるのイヤなんだ……特に由乃ちゃんには見られたくなかった……」


「…………かわいかったよ?」


「……え?」


私は何も考えずに言ってしまったことに気づいて、口をおさえた。


すると、白馬くんが口をおさえる手を掴み口から離させた。


「本当に?」


「…………」


私は恥ずかしすぎてうつむく。


な、何やってんの⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎
白馬くん‼︎‼︎‼︎


「由乃ちゃーん?」


意地の悪い顔で私を覗き込む。


帰りたい…………


「ま、いいや……」


白馬くんは私から手を離した。


ふぅ……


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