黒王子と白いプリンス
2人と3人




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「由乃ーー早くーー」


「浴衣なのによくそんなに早く歩けるねーー」


春代はそそくさと歩いて集合場所に向かう。


「いいから‼︎早く来ないと置いてくよ‼︎‼︎」


「えーー」


「イヤなら早くーー」


私は急いだ。


その時、躓いて転びそうになった。


しかし、誰かが私の腕を掴んで支えてくれた。


「……大丈夫?」


「あ、浅倉くん⁉︎ありがとう」


浅倉くんの隣には白馬くんがニコニコしながら立っている。


「2人も参加するんだ?」


「うん。暇だしね〜」


白馬くんが答えた。


「…友だち。待たせてんじゃないの?」


「あ‼︎そうだった‼︎じゃ、また後でね‼︎」


私は春代のもとに走って行った。




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