黒王子と白いプリンス
____________
「はぁ……なんでこんなこと…」
浅倉くんが座りながら花火を持つ。
「楽しいからいいじゃん‼︎」
私は笑顔で言った。
「キレイだね」
「……ああ。」
「あ、浅倉くんの消えたね」
「ああ」
「あ、私のも消えた」
座っている浅倉くんの横に座る。
「あんた、晃と付き合ってんだろ?」
「付き合ってないよ⁉︎⁉︎」
「……あそ。」
「浅倉くんは?好きな人とか、いないの?」
私はからかい半分で聞いた。
「いる。」
え⁉︎⁉︎⁉︎
私は驚きすぎて何も言えなかった。
「いるけど、気持ちは伝えない。」
「き、禁断の恋ってやつ?」
「は?」
浅倉くんが少し笑った。
「や……気持ちは伝えないってことは伝えられない関係なのかと…」
「ああ……伝えられない関係ではない。」