黒王子と白いプリンス


「幼なじみの好きなやつ……って……」


浅倉くんは……幼なじみと好きな人がかぶったら諦めちゃうの……?


それって……ほんとに好きなの?


ほんとに好きなら……


そんなの……


「ダメだよ‼︎‼︎‼︎」


「……何が」


「ほんとに好きなら幼なじみなんて関係ないよ‼︎‼︎譲ってばっかりいたら慣れちゃうよ⁉︎」


浅倉くんは目を見開いて私を見る。


「好きって気持ちは……きちんと伝えないと‼︎‼︎」


「そうだな……でも、今はまだ。」


「ま、わたしだって今すぐ言えとは言わないよ」


私は笑った。


浅倉くんも笑う。


浅倉くん、初めから優しかったけど、この頃柔らかくなったな……


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