黒王子と白いプリンス




________





うーん…………


私は、今『王子』のいるクラスの前に立っている。


誰かに預けるべきか、自分で渡しに行くべきか…


てか、なんでこんなことで悩んでんの‼︎私‼︎


行け行け‼︎


私は、教室のドアを開けた。


「おっと」


開けると教室から出てきた誰かとぶつかりそうになった。


「あ、すみません。」


背が高い人らしく、私は顔を見るために上を向いた。


「や、僕は大丈夫だけど、君は?」


は‼︎‼︎こ、この人は‼︎‼︎‼︎


『プリンス』じゃないの‼︎‼︎‼︎


「だ、大丈夫です‼︎‼︎」


「あはは、君、同い年なのに何で敬語なの?」


『プリンス』は素敵な笑顔で言った。


「や、その…大人っぽい…から?」


「そっかぁ、で?誰かに用事?」


「あ、えっと……」


やばっ……名前忘れた……


『王子』に…なんて言えないし……


何だっけ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎


「?」


『プリンス』が不思議そうに私を見る。


うわぁ……どうしよう……


あ、な、なんか、特徴があったような……


あ‼︎


「浅倉南‼︎‼︎」


「は?」


あ…………


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