黒王子と白いプリンス
プリンスと私と告白




白馬くんがいなくなって3ヶ月が過ぎていた。


「浅倉くん。」


お昼休みの屋上で寝っ転がりながら浅倉くんに話しかける。


「……なに」


「アメリカってどのくらいでいけるのかな」


「……さあ」


「アメリカって楽しいのかな」


「さあ」


「アメリカって綺麗かな……」


「……」


「アメリカって……」


私の言葉を遮るように浅倉くんが私の上に乗って来た。


いわば床ドン?



「あさくらくん?」


「いないやつのこと考えて自虐するくらいなら、今ここにいてお前のこと好きなやつのこと考えろよ」


「え…?」


「だから……お前のことが好きだって言ってんだよ」


「あ……う、うん……ごめん……」


そう言うと浅倉くんは私から離れた。


「浅倉くん、私、浅倉くんにもものすごく色々お世話になった。けど、私が好きなのは白馬くん…みたいだから……」


「知ってるよ。アメリカアメリカって……気づかない方が難しい。」


「はは…だよね」


そう言うと涙が出てきた。


「あれ……涙が…もう……」


何回泣けば気がすむのよ……


そう思ったそのとき、浅倉くんが私を抱きしめた。


「浅倉くん??」


「……」


浅倉くんはなにも言わない。


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