黒王子と白いプリンス
「あ、初めまして。白馬諒也です。」
お兄ちゃんは固まっている。
「あの…おにいさん?」
「かれしか?」
「はい?」
「君は、由乃の彼氏か⁉︎」
「え、いや」
「お兄ちゃん‼︎違うよ‼︎違うから‼︎‼︎」
「違う⁉︎じゃあ何なんだ⁉︎」
「友達‼︎友達よ‼︎」
「友達⁉︎男女の間に「はいはい、健太‼︎‼︎早く着替えてきなさい‼︎‼︎」
台所から見ていたお母さんがお兄ちゃんを止めた。
お兄ちゃんはリビングから出て行った。
「ああいう人ね……」
白馬くんは疲れたような顔でそう言った。