黒王子と白いプリンス
晃様が顔を離した。
「あ…………あ……」
え?
なんで?
晃様は私をニヤニヤしながら見つめた。
「い、いまの……」
「キスだけど?」
「な、何で⁉︎⁉︎⁉︎」
「由乃ちゃんさ、俺のこと好きでしょ?」
「す、好きですけどっ、ファンってだけで‼︎‼︎‼︎‼︎」
「ふーん、まぁファンサービスだと思ってさ」
「さ、さいてー……」
「え?」
「あなたの……あなたのファンだったのに!!!!!」
私は、車のドアを開けて走り出した。