黒王子と白いプリンス
「送らないからな。」
「へ?」
送らないからな?
「あ、あぁ‼︎今日は大丈夫だよ‼︎」
「そうか」
浅倉くんは何も言わずに階段を降りる。
すると、
「あれ?由乃ちゃんと湊?」
廊下を歩いていた白馬くんと出会った。
あ……
「諒也。まだいたんだ。」
「うん…図書館に用があって…」
「そ。……俺帰るから。」
「あ……わ、私も……」
私も浅倉くんと一緒に行こうとすると、
パシッと白馬くんが私の腕を掴んだ。