嘘つき少女。







後ろに倒れるはずだった身体は傾いたままで、





「どこも怪我はありませんか??」





「お~、凛稀!!ナイスタイミングだな~!!」





「………大丈夫??」





気がつけば周りに男がたくさんいた。






「……大丈夫です。ありがとうございます。」





傾いていた身体をなおして、深々と頭を下げる。






あぁ、人と関わってしまった。





誰とも関わることなく、何もない生活を送りたかったのに。






「………すまなかった。」





掴まれていた腕が力なく離される。





「いえ、こちらこそぶつかってしまいすみませんでした。」





顔なんか確認せずに立ち去ろうとした。







< 4 / 14 >

この作品をシェア

pagetop