彼女が虹を見たがる理由
「平野雄和があたしに接触をしてきたのは偶然じゃない。元からあたしに幽霊を見る能力があると知っていたため、警戒して近づいて来ただけだった」
「適当な事いうなよ」
俺は村田さんを睨み付けた。
しかし、村田さんは全く怖がっていない様子で表情を変えない。
「幽霊から真実を聞かされたあたしが、証拠品を見つけて警察へ提出するかもしれない。それを恐れた野間マサノと平野雄和は必ず現場へ戻ってくると思っていた。だから、平野雄和があたしに接触してきた時からあたしは夜になるとここへ来ていた」
淡々と説明する村田さんに俺は舌打ちをした。
やっぱりこの女は危険だ。
ほっておけばいつか必ず俺の人生を潰しに来るだろう。
「で、その証拠品はあったのか? 野間が何か持ち帰ったか?」
「いいえ。あたしもここで証拠品になりそうなものを何度も探したけれど、なにも見つからなかった」
村田さんはそう言い、左右に首をふった。
それを見てニヤリと口角を上げた。
当たり前だ。
俺と野間が殺したと言う証拠になるものは、すべて父さんが処分した。
それからもっとも犯人らしい内山に一生遊んで暮らせるくらいの金を握らせたんだ。
内山は事故を起こしたバイクに自分の指紋をつけ、そして警察で自白した。
「適当な事いうなよ」
俺は村田さんを睨み付けた。
しかし、村田さんは全く怖がっていない様子で表情を変えない。
「幽霊から真実を聞かされたあたしが、証拠品を見つけて警察へ提出するかもしれない。それを恐れた野間マサノと平野雄和は必ず現場へ戻ってくると思っていた。だから、平野雄和があたしに接触してきた時からあたしは夜になるとここへ来ていた」
淡々と説明する村田さんに俺は舌打ちをした。
やっぱりこの女は危険だ。
ほっておけばいつか必ず俺の人生を潰しに来るだろう。
「で、その証拠品はあったのか? 野間が何か持ち帰ったか?」
「いいえ。あたしもここで証拠品になりそうなものを何度も探したけれど、なにも見つからなかった」
村田さんはそう言い、左右に首をふった。
それを見てニヤリと口角を上げた。
当たり前だ。
俺と野間が殺したと言う証拠になるものは、すべて父さんが処分した。
それからもっとも犯人らしい内山に一生遊んで暮らせるくらいの金を握らせたんだ。
内山は事故を起こしたバイクに自分の指紋をつけ、そして警察で自白した。