Bartender
「あー、おもしろかったー」

さすが、国際映画祭に出品予定なだけのことはある。

映画館を後にすると、時間の確認をするためにカバンからスマートフォンを取り出した。

時間は午後2時を過ぎたところだった。

少し遅いような気もするけど、お昼ご飯でも食べに行くか。

そう思いながら、飲食店街へと足を向かわせた。

パスタにラーメン、ハンバーグ…あっ、カレーも捨てがたいなあ。

「このカレーライス、この間のテレビで紹介されてたな」

ここでお昼を済ませようと思った時、店先に見知った顔を見つけた。

あの顔は正文だ。

正文の隣には彼よりも背が少し高い男の人が立っていた。

友達と一緒に食べにきたのだろうか?
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