Bartender
「千沙さんは完結したら読む派なんですか?」

伊地知くんが聞いてきた。

「昔から続きが気になると夜も眠れないって言うタイプで」

そう言った私に、
「あー、何かわかります」

伊地知くんが同意をするように首を縦に振ってうなずいた。

「だから完結したら読もうかなって」

「へえ…あっ、始まったみたいですよ」

その瞬間、館内が暗くなった。

私は目の前のスクリーンに視線を向けた。

いつもは私1人で見ているのに、今日は何だか変な感じだ。

伊地知くんと一緒にいるからなのかな。
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