叶うはずのない恋愛
『うん。したけど…。』


少し間が開いたけれど正直に答えた。嘘をついても意味がないから。結衣にそう聞かれて急に罪悪感が押し寄せてきた。紗紀。ごめんなさい…。
あたしと紗紀の仲が悪くなったらきっとあたしのせい。あたしからこの関係を壊したんだ。修復できるかは理解できないけれど。


『そっか。今、かえどこにいる?』


『東出口の近くらへん。』


『調度いいや。あたしらもそこら辺いるから。』


結衣はそう言って電話を切った。機会音だけが耳に響いた。


「前川!」


調度あたしが歩いてる道路の反対側から声が聞こえた。誰かがあたしの名前呼んだ?そう思いながら道路の反対側を見ると五十嵐達の姿があった。
結衣達は走って、道路を渡ってきた。


「見つかってよかった。」


結衣はそう言いながらあたしを見る。あたしを捜してくれてたのかな?


「あたし達さ、夏川より観覧車から降りるの遅かったんだよねー。それで夏川の横にかえも居ないから夏川にかえは?って聞いても答えてくれなかったし何故か顔が赤かったからもしかしたらと思ったんだ。」


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