叶うはずのない恋愛
「頑張って努力したら普通に貰えるよ?」


人間やればできるしね。


「才能だな…。」


夏川はあたしを見ながら言った。


「かえって昔から合気道と剣道大好きだったもんねッ。」


嬉しそうに笑いながら話す紗紀。


「うん、剣道とかは精神的に強くなるから好きなんだよね。それに楽しいし?」


あたしは席に着きペンケースを取り出し言った。
なんか、夏川と紗紀ってやっぱお似合いかもしれない。


「あっ、チャイム鳴るからそろそろ座るね。かえッ、英語ノート授業までには返すからッ。」


紗紀はそう言って自分の席に戻った。


「やっぱり三浦って可愛いな。女の子って感じがするし。いつ告白しようかな。」


そう楽しげに話す夏川を見ながらあたしは溜め息をつき、大雨が降ってる窓の外を見た。


「どう思う?前川。」


あたしはずっと楽しげに話す夏川を横目で見ながら目線をまた窓に戻した。
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