叶うはずのない恋愛
「なんか、今日ずっと反応が遅いんだ。いつもさ、俺ら楽しく話してんだ。俺の相談のってくれたりさ…。なのに今日はずっと窓の方見てて、俺なんかしたか?」


夏川は困ったという表情をしてあたしに聞いてくる。夏川の相談は今のかえにとってたくさん辛いだろう。自分の好きな人に恋愛相談されるのは、人間誰しも辛い。


「ん〜…。最近こんな感じだから気にしないでいいと思う。夏川は気にしなくていいよ。」


あたしはそう言ってかえの席に行った。
かえはあたしが来た事にも気付かず止まない雨を見ていた。


「かえッ?」


呼び掛ける。


「あっ!結衣どうかしたッ?」


かえはいつものように笑って聞いてくる。
今日はあんまり笑えてない。


「無理に笑わなくていいから。」


あたしはピシャリとそう言ってかえの頭を叩いた。


「結衣、叩くのはなしでしょ。」


かえはそう言って笑った。
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