叶うはずのない恋愛

馬鹿なあたし

「ここがXとなり…。」


黒板の前で先生が数学の授業をしてる。
かさッ。
音が聞こえた。
どうやら、夏川があたしの机の上に手紙を置いたらしい。



―――――――――――
何で今日そんなに反応薄いん?俺、なんか悪い事したなら言ってや。
お前が毒舌じゃないと調子狂うわ。
―――――――――――


そう書かれていた。
あたしは夏川から受け取った手紙の裏に返事を書いた。



―――――――――――
気にしないで。ただ寝不足だから反応うすいんだよねッ!それより、紗紀とは上手くいきそうなの?
早く告白できるといいね!
―――――――――――


あたしはそう返事を書いて先生が前を向いてるうちに夏川の机の上に置いた。


「ぶ、別に返事書かなくてもいいのに。口で言ったら早くね?」


夏川はあたしが渡した手紙を読みながら言った。


「ん〜?なんとなくだよッ。」


「最近、三浦はよくメールとかで話すよ。ただ、このまま友達止まりは嫌だから告白する予定。」


少し照れたように言う夏川。
友達止まりは嫌……。
その言葉があたしの頭に響く。
友達以上恋人未満。
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