叶うはずのない恋愛

時間

「かえー、ちょっと聞いてくれる??」


そう言いながら美術の授業が終わったと同時にあたしの所に駆け寄ってきた紗紀。


あたしは紗紀の話を聞きながら絵の具などを片付けた。


「んで、どうしたの。」


あたしは水道で色とりどりのパレットを洗いながら聞いた。


「今日、夏川がね。一緒に帰れないってさ……。美術の居残りなんだって。待っとこうかな?」


紗紀はそう言って悩みながら言う。いあ、あの帰ってくれないかな。あたし3人とかで帰るの嫌ですよ……?


「ん、紗紀の好きなようにしたらいいんじゃないかな?あたしも美術まだ仕上がってないから残らないとダメなんだ。」


あたしはそう言いながらまだ下書きすら終えてない紙を紗紀に見せる。
今日中に下書き終わればいいんだけど……。


< 30 / 132 >

この作品をシェア

pagetop