叶うはずのない恋愛
「あ、課題決まったんだねッ。何にしたのー?」


無邪気に笑いながら聞いてくる紗紀。紗紀は黄色のチューリップの花言葉とか知らなそうだし言っても大丈夫かな。


「黄色のチューリップと青の薔薇。薔薇の花びらひとつひとつが難しいんだよね。」


「そっかあ。んじゃ、紗紀も残ろうかな。あ、梓達が呼んでるからいくね?」


紗紀はそう言って同じクラスメイトの児玉 梓 コダマ アズサの所に行った。


「あたし、あのグループ悪い子とは思ってないけどなんか嫌い…。」


結衣が梓達を見ながら言った。紗紀と梓が仲良くなるなんて思わなかったな。紗紀はお姫様系。梓はギャル系。かなり正反対の二人。


「もう、結衣はすぐそんな事言わないのッ!」


あたしはそう言いながら美術室をでた。
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