叶うはずのない恋愛
この反応は無理だろうな……。俺の恋終わったな。


「夏川、紗紀も夏川の事好きですッ。」


そう思った時、三浦が俺に返事をくれた。


「まじで?」


「うん。」


三浦は茹でたこみたいに真っ赤になりながら言った。そんな姿も可愛いと思ってしまう俺は、もう君の虜。


「やった…。」


俺はそう言いながら、三浦を抱きしめた。


「ちょ、夏川ッ。」


びっくりしたような声を三浦がだした。


「翔。翔って呼べよな。紗紀。」


やっぱ、下の名前で呼ぶの緊張な…。


「わかった。翔…。」


照れたように言う紗紀。そんな姿も可愛い。
そう思っていると紗紀と俺の携帯が同時に鳴りだした。


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差出人 前川 かえ
題名 無題
内容
あたし、用事思い出したから帰るね。ごめんね?それじゃまた学校でね。

BY 前川 かえ

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メールはこういう内容だった。相変わらず前川は自分勝手な奴だな…。
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