叶うはずのない恋愛
家につくなりあたしは、部屋に入りベッドに横になった。執事さんとかがご飯を持ってきてくれたけどそれも食べる気になれなく、綺麗に盛りつけられたご飯はまだ新品なまま机の上に置いてある。
こういう時、お母さんとかが家に居てくれたら相談できるんだろうな。お父さんもお母さんも海外から中々帰ってこない。


「姉貴?なんで、部屋閉じこもってるんだよ。みんな心配してるぞ。」


あたしの2歳年下の弟前川 大地 マエカワ ダイチが部屋に入って来た。


「別に…。っていうか女の子の部屋ノックもしないで入って来るなんて最低よ?」


あたしはベッドから降り部屋に入って来た大地を思いっきり睨んだ。


「だって桐生とかが姉貴の事やたら心配してるから。俺が様子見に来たって訳。」


桐生さんとはあたし達のお世話をしてくれる執事さん。とっても優しい。桐生さんにも心配かけてたなんて反省しなきゃかな?


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