叶うはずのない恋愛
「夏川を好きになったのはよくわからない。気付いたら好きになってた。たまたまスキー合宿の班が一緒でそっからよく話すようになった。」


あたしはいつの間にか大地に夏川の事について話していた。


「あれだよな…。夏川先輩なにげにモテてるよな。俺、バスケ部だから夏川先輩の事見ないけど同い年の女子がキャーキャー騒いでる。」


そういや大地バスケ部か。あんまり学校では関わらないから知らなかった。


「ってか姉貴、飯食えよ?シェフがまた騒ぎだすぞ。」


大地はソファの机の上に料理を置いた。あんまりご飯食べる気しないんだよね…。


「ん。松田さん少し残すだけでもまずかったのでしょうか?って聞いてくるもんね。一応一流シェフなのに…」


松田さんはあたし達前川家の専属シェフ。とっても美味しい料理を作ってくれる。
あたしは食べる気がしないけど無理矢理食べ物を口の中にいれた。


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