叶うはずのない恋愛
「失礼します。かえ様。」


扉がノックされた。入ってきたのは桐生さん。


「あ、どうかしましたか?」


あたしは家族以外の年上の人には何故か敬語になる。みんな、敬語使わなくていいよって言ってくれるけど癖だから仕方ないよね。


「ご気分は大丈夫ですか?大地様、部屋にいらっしゃらないと思ったら、ここにいらしたんですね。」


桐生さんはそう言って、新しい紅茶を注いでくれた。


「新しい紅茶が今、届きました。アップルティーお二人共好きでしたよね?ここに置いておきますね。」


桐生さんはそう言って微笑んだ。


「桐生ありがとな。俺、当分姉貴と話すから今日は俺の世話しなくていいぞ。お前もたまには休んだ方がいいだろう。」


大地はそう言って桐生さんの肩に手を置いた。


「わかりました、大地様。ありがとうございます。かえ様、大地様失礼しました。」


桐生さんはそう言って部屋から出ていった。
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