叶うはずのない恋愛
窓から小鳥のさえずりが聞こえ、昨日窓を開けていたせいか薔薇の匂いが微かにする。そんな中であたしは目覚めた。


「ふぁ〜。」


欠伸をしながら体を少しずつ伸ばした。
今日も学校あるのか。夏川に会うの少し、いやかなり気まずいかもしれない。そう思いながら制服に着替えた。赤のチェックのスカートに白のブラウス。そして赤のネクタイをしっかり締めて部屋をでた。


「おはようございます。かえ様。」


桐生さんが挨拶をしてきた。


「おはようございます、桐生さん。大地はまだ起きてないのですか?」


桐生が大地の部屋の前に立っているという事は大地はまだ寝てるのかな。目覚まし時計で起きないからなあ…。


「はい、大地様が後20分寝かせろっていうものですから…。」


桐生さんは困ったように笑いながら、腕時計を見た。
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