叶うはずのない恋愛
「翔、おはよ。」


欠伸をしながら疾風が俺の所までやってきた。


「おはよ。」


俺は疾風にそう挨拶をして席に座った。


「前川見なかった?」


疾風が前川の席を見ながら言う。そういえば、疾風なら昨日前川が泣いてた理由知ってるかもしれねぇな。聞いてみるか。


「さっきまで一緒に居たけどなんか狂い木の所でまだ桜見てる。疾風、あのさ聞きたい事あるんだけど。」


「何?翔が俺に聞いてくるなんて珍しい。」


疾風はそう言って下敷きで扇ぎ始めた。


「あのさ昨日、俺が紗紀送っていってさ公園通ったんだわ。そん時まだ制服姿の神崎と疾風。そして泣いてる前川が見えたんだけど。前川が泣いてた理由知ってる?」


「ちょっと、疾風ッ!あたしのノート返しなさいよね!てか、かえがいないからつまんないんですけど。」


俺が調度聞いた時、神崎が騒がしく入って来た。


「あ、夏川おはよ。」


神崎はそう言って疾風と何か話している。
神崎は疾風の話を聞いて俺の方を見てきた。何でだ……?


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