叶うはずのない恋愛

退屈な授業も終わりあたしは今日、珍しく夏川と２人で一言も話さなかった。いつもはくだらない話で盛り上がるのに今日の夏川は何か元気がなかった。どうしたのかな？
そう思ってる間に終礼も終わりあたし達３人は買い物にでかけた。


街は少しずつ色づき始めていた。お店のショーウィンドゥには夏服がそれぞれ飾ってあり少しずつ夏の気配を感じさせてくれた。


「洋服何系でいけば翔喜んでくれるかな？」


紗紀は真剣に悩んだようにお店を回っていく。紗紀なら何着ても似合うから羨ましい。


「姫系でいいんじゃないかな。デートらしくこういう白のリボンワンピに上からボレロを着る。スカートの丈も膝上だしこれがベストかな。」


結衣は紗紀の体にかわいらしい白のリボンワンピースを当てて言った。確かにそのワンピースは紗紀に似合っていた。あたしもああいうの着てみたいけれどあれは紗紀みたいな可愛い女の子が着るから可愛く見えてあたしが着たら全く可愛く見えないから不思議……。