叶うはずのない恋愛
「うーん。じゃ、これにしようかな。」


紗紀は少し悩んでからそう言ってレジに向かった。


「かえは洋服何にするの?」


そんな紗紀の様子を見てたら急に結衣に話し掛けられ鞄を床に落としてしまった。


「かえ大丈夫?」


結衣はしゃがみこんであたしの鞄を持ってくれた。


「あ、うん。」


「紗紀ちゃんと夏川のデートしてる所あんま見たくないんでしょ。」


結衣はあたしに鞄を渡しながら言う。


「さあ、どうだろう。」


あたしはその話題を反らしたくてそれだけ言った。


「かえと結衣ちゃんは何も買わないの?」


会計を終えた紗紀が走ってあたし達の所まで来た。


「お店移動していい?」


結衣の提案であたし達は違うお店に行った。


「カジュアル系だね。」


あたしは店内を見ながら言った。


「うん。あたしこういう店好きなんだよね。ちょっと見てくるね?」


結衣はそう言って洋服を見に行った。あたしも洋服何買うか決めないと。
< 89 / 132 >

この作品をシェア

pagetop