もう一度君に逢えたなら
顔を背けて、先に出ようとすると

柚裡はすぐに私の隣に並んで、手をとった。


「……手、繋がせて。」

「…恥かしい。」

「…美琴は俺のもんっこと。」


いつもと全然変わらない表情で

さらっとそんなことを言う柚裡。


…現役ホストには負ける。
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