もう一度君に逢えたなら
「……わかった、ツリーな。夜は、rose行ってパーティだってさ。…華月が言ってた。」

「華月さんが?」

「そ。店の奢りで飲み放題食べ放題っつってた。」


そんなことしていいの?と私が言うと

俺の勤務先だからいいの、と柚裡は笑っていた。


「………ありがと。楽しみ。」


ぽん、と頭にのせられた手のぬくもりに

細める。


もうすぐ、私たちにとって

最大にして最悪の、試練が訪れることも知らずに。
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