もう一度君に逢えたなら
「………柚裡…。」


病室のドアを開けて、名前を呼ぶ。

いつも座っている椅子を出して

ベッドのすぐ隣に座った。


"もう、いいのよ、忘れても"


という、神鈴さんの声が

脳内をよぎった。
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