純恋イケメンガールを好きになる!





あたしは手に汗を握る。



なんで、なんで黙ってるの?

早く言い返しなさいよ、バカ


純恋があんなこと言われてるのに、なんで康介は黙ったまま……



「ほんとそれだよな。」



……え?



「興味本位で付き合ってみたんだけど、やっぱ無いわなー。そろそろ別れるか。」



やっとのことで聞こえて来たその声は、間違いなく


康介の、声だった。



「お、やっぱりー?」


「その方が絶対いいって!」



……許せない。



「はははっ。ところでさー、昨日の……。」



許せない


どうして、康介


あんたは純恋の父親のこと、知ってたじゃない


なのに、どうして



どうして、純恋を裏切るようなことをするの?





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