純恋イケメンガールを好きになる!
「ごめんっ、芦谷! 待たせた!」
着替えが終わり、更衣室から戻ると
「あっ、せ、先輩! お、おかえりなさい……!!」
明らかに様子のおかしい芦谷。
「……何?」
「な、何がですか?」
何がですかって。
そんなので気付かない方がおかしいだろ。
「何かあった? 誰か来たとか?」
ビクッと、芦谷の体が跳ねた。
……図星か。
「誰? 凛?」
「え、あ……だっ、誰も来てないですよ!」
「絶対嘘。なんで隠すわけ?」
ちょっと…………ちょっとだけ、不愉快。
自分だけが仲間外れみたいだ。