純恋イケメンガールを好きになる!
「な、んで……っ。」
「この前聞いちゃったの。その日、あたし日直だったから早くめに学校に登校してて。そしたら偶然、朝練前の祥一くん見かけて、つい追いかけちゃったんだ。」
朝練?
いつだ……いつから、俺のこと……。
震える体を鎮めるように、俺は自分自身の体を抱きしめた。
「そしたらびっくり。朝練だと思って道場覗いたら、いたのは祥一くんと岸和田先輩だけなんだもん。」
っ……あの日だ……。
文化祭が終わったところで、俺と芦谷が間違って部活に来た日……。
「文化祭のときもそうだったけど、2人ってなんか怪しいなって思ってて。あたし、声掛けずにずっと扉の前で話聞いてたの。」
「はは……盗み聞き?」
趣味わりいぞ、おい……。