純恋イケメンガールを好きになる!
「あたしも、最初はこんなの趣味悪いかなーなんて思って、止めようと思ったんだけどね? ……でも、そのおかげで先輩の秘密知れたからさ。」
"案外、覗き見もいいもんだね"
言葉はそこまで続いて、再びシーンとした空気が間に流れる。
「……君は……芦谷が好きなの?」
「…………好きだよ。」
ははっ……やっぱ芦谷はモテるなぁ。
この前、一緒に映画に行ったときもそうだったもんな。
無駄に身長高いあるし、気配り上手だし、顔だって整ってるし、優しいし…………。
ほんと……っ、なんで俺なんだろ……っ?
芦谷だったら、俺よりお似合いの子がうんといるだろうに。
なんで…………。
「っ……!!」
気付けば、涙が溢れ出ていた。
ポタ、ポタ...と、床に小さな水たまりが出来ていく。