純恋イケメンガールを好きになる！

おれが軽く説明すると、純恋先輩は少しの間考え込んで、思い出したのか小さく「あっ」と声を上げた。



「……ごめんなさい、先輩。おれのせいです……。」


「何言ってんだよ芦谷。あれは俺が中途半端なことをしているからで……。」


「ちがうんです。」



ちがう、純恋先輩のせいじゃない。


確かに、ことの発端は先輩の行動によるものからかもしれないけど……。



……あのとき、おれがもっと釘を刺して、藤崎を止めることが出来ていたら…………。





――「しょーいちくーん。」


「あ”……？」



あの日


文化祭の次の日の朝。



純恋先輩が着替えに更衣室に入ったところで、おれは道場に入ってきた藤崎と話をした。