純恋イケメンガールを好きになる!
まぁよく言う失恋ってやつ。
あたしは大好きな人にフラレた。
…………だけど変なの。
涙がポロポロと止まらないぐらいに、胸がズキズキと痛むほどに。
あたしはまだ祥一くんのことが好きだと思うのに。
これっぽちも、後悔はしてない。
これでよかったんだと思う。
あたしが祥一くんを好きで、嫉妬して岸和田先輩を閉じ込めて
それを祥一くんが助けにくる……。
こんな恋の終わり方は、嫌いじゃない。
本当は最後に1度ぐらい、祥一くんにちゃんと好きって言いたかったけど…………それはもう叶わないだろうから。
「っ……かえろ……。」
岸和田先輩が目を覚ますのを待っていたかったけど、こんな泣き顔じゃ会うに会えない。
先輩にはまた後日謝ろう。
そう思い、とりあえず鞄を取りに教室に戻ろうと、階段をゆっくり上っていく。
もう少しで3階!って、思った瞬間だった。