純恋イケメンガールを好きになる!
男な自分に、さよならを





「髪型OK、服装OK、持ち物OK……と。忘れ物も無い……よな?」



肩にかけた鞄の中身をもう一度確認し、俺は頷いた。



「だ、大丈夫なはず……!!」



今日は日曜日


俺が第2体育倉庫に閉じ込められるという事件から、早くも1ヶ月近くが経った。



ようやくシリアスな雰囲気から開放され、季節はあっという間に夏に移り変わり、7月中旬も過ぎて明日は終業式。


明後日からは夏休みだ。



「早いな……。でもまだ、芦谷と出会ってから3ヶ月しか経ってないんだ……。」



あまりにもずっと傍にいるせいか、もっとずっと前から友達だった気がする。



…………って。


「うわっ、やべ! もう時間ねぇじゃん!!」



気づけば12時50分。


芦谷との待ち合わせは1時だ。



「いってきまーす!!」






「な、何とか間に合った……。」



芦谷は…………



「まだ来てない、か。」





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