純恋イケメンガールを好きになる!
そういえば、初めて芦谷と出掛けたときは逆だったっけ。
芦谷が先にここで俺を待っていて、ナンパされるところを俺が助けようとしたら、逆に助けられて……。
……変なの。
たった2ヶ月前のことなのに、こんなにも懐かしいなんて……。
はっ……!!
「さてはもう老化が……!?」
「何おかしなこと言ってるんですか先輩。」
へ?
「あ、芦谷!」
「こんにちは、純恋先輩。」
気づけば芦谷が隣にまでやって来ていた。
時間は…………1時2分。
「ごめんなさい、電車がちょっと遅れてしまって……。結構待ちましたよね?」
「あ、いや……全然!! 全然待ってない! ていうか、俺こそ悪い。俺の家から1番近い駅集合にしてもらって……。」
もう体はすっかり大丈夫だというのに、芦谷は俺を1人で電車に乗らせたがらなかった。