純恋イケメンガールを好きになる!





――○○駅ー、○○駅ー...



お、着いたな。



「先輩、降りるのこっち。」



芦谷が後ろを指差して、俺は芦谷の後ろを続く。


続く、んだけど……。



「す、すみませっ、通してください……っ。」



なんせこの人数。


満員電車の中だ、動こうにも動けないのが現状。



「わ……っ!」



そして案の定



やばっ…………こける!!



体が傾いて、地面が近付く…………





――グイッ...



「ほんっとうに危なっかしい人ですね、あなたは。」


「ははは……申し訳ないです。」



決して身長が低いわけじゃないから、押し出されるということも無いはずなんだけどな……(どちらかと言えば押し出す側)。



「ありがと、芦谷。」



俺以上に身長が高い芦谷は、さすがにそういうことは無いみたいで。


人が混雑する広い駅の中、堂々と真ん中の道を歩いていた。





< 203 / 259 >

この作品をシェア

pagetop