純恋イケメンガールを好きになる!
……うん、やっぱいいな。
身長があれだけ高けりゃ、見える世界もきっと違うんだろう。
…………なんて、先を歩く芦谷の後ろ姿に見惚れていると。
「へぶっ。」
……芦谷の背中に顔面を強打する。
いてぇ……っ。
急に止まるなよ!!
このキリンが……!
「純恋先輩。ここからもっと人が多くなるんで……。」
「へ……?」
俺の手が、芦谷の大きな手のひらにすくわれる。
「オレから、離れないで下さいね。」
ぎゅっと手を握られて、
その上普段他の奴には見せないような崩れた笑顔を見せられて、
「っあ……う、ん……。」
心臓がときめかないはずがない。
これぞ二重否定。
あえて強調させて言う。