純恋イケメンガールを好きになる!
そういうのは、もう終わりにしよう。
「……ごめん、康介。俺、今好きな人がいる。」
「あ……そう、なんだ。」
もう、過去の傷を見つめるのも。
あの日の苦しい想いを抱えるのも。
今日が終わり。
「康介と別れて、人を好きになるのが怖くなった俺を、たくさん愛してくれた人なんだ。」
「…………そっか、いい人なんだな。」
うん……俺には……
「もったいないぐらい、愛しい人。」
誰よりも真っ直ぐで、
誰よりも純粋で、
誰よりも優しい人だ。
――「純恋先輩っ!!」
後ろから、腕を強く引かれた。
女の子にしては大分と大きめの俺の体が、すっぽりと埋まるほどの巨体。
…………そんなの、アイツしかいない。