純恋イケメンガールを好きになる!





そういうのは、もう終わりにしよう。



「……ごめん、康介。俺、今好きな人がいる。」


「あ……そう、なんだ。」



もう、過去の傷を見つめるのも。


あの日の苦しい想いを抱えるのも。


今日が終わり。



「康介と別れて、人を好きになるのが怖くなった俺を、たくさん愛してくれた人なんだ。」


「…………そっか、いい人なんだな。」



うん……俺には……



「もったいないぐらい、愛しい人。」



誰よりも真っ直ぐで、

誰よりも純粋で、

誰よりも優しい人だ。





――「純恋先輩っ!!」



後ろから、腕を強く引かれた。


女の子にしては大分と大きめの俺の体が、すっぽりと埋まるほどの巨体。



…………そんなの、アイツしかいない。




< 218 / 259 >

この作品をシェア

pagetop