純恋イケメンガールを好きになる!
「芦谷……。」
「大丈夫ですかっ!? 戻ったら先輩の姿が見えなかったので、またクソ女共のナンパにでも引っかかったのかと思ったら……。」
そこで一旦言葉を区切ると、芦谷はチラッと康介の方を見た。
「すみ……彼が?」
「うん、そう。」
当の本人は、俺達の会話に首を傾げている。
「そっか。……オレがこんなこと言うの、卑怯かもしれねぇけど。」
「すみが幸せそうでよかった。」
「……ううん。ありがとう、康介。今までありがとう、あとごめん。」
「気にすんなよ。女を守るのは、男って決まってるからな。」
康介は二っと笑ったかと思えば、1度芦谷に何かを耳打ちして
「またな、すみ。今度は友達として、すみに会いに行くから。すみさえよければ、凛から連絡先でも聞いておいて。」
「え、あ、うん! わかった。」
そう言って、この場を去っていった。