純恋イケメンガールを好きになる!
「あぁあああ!!! もう!! ほらっ、早く行きますよ!」
「へっ? ちょ、まっ! 芦谷速いってっ!!」
足がもつれるだろ!
「知らないです!! ご自分でどうにかして下さい!!」
「ムリ言うなし!!」
おまえと俺の足のコンパス、どんだけ違うと思ってんだよ。
なんて、くだらない会話をしながら街中を歩くのは、意外と楽しかったり。
「はははっ!」
少し乱暴に腕を掴まれ、俺を引きずるかのように早足で1歩前を歩く芦谷。
康介に何を言われたのか知らないけど、少し赤い頬が、拗ねるように前へ前へと進むので、おかしくて仕方ない。
「……笑いましたね。」
「へっ!?」