純恋イケメンガールを好きになる!
女の子な、自分がここにいる
気付けば、あっという間に6月末
「へぇ、じゃあ純恋先輩のクラスは劇をするんですか。」
「うん。童話、白雪姫をな。」
俺たちの通う青北高等学校では、まさに文化祭の時期
「純恋先輩は当然のごとく舞台入りでしょう? 何の役ですか?」
最早当たり前の光景となった、芦谷と屋上での昼飯会
屋上の隅にだし、滅多に口を挟んで来ないけど、ちゃんと志島もいるよ?
「王子様。」
「あ、やっぱり主役ですか。」
「終盤ぐらいにしか、まともに出て来ないけどな。」
白雪姫をすると決まった途端
女の子たちからたくさんの推薦を受けてしまい、多数決でそのまま決定。
本音を言うと、俺は役者より裏方がよかったんだけど……。
女の子たちの顔がみんな迫力を帯びていて、断れなかったっていう、な……。