赤い婚礼衣装
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世界を創った神が、いくつか種族を生んだ。それだけじゃない。様々なものを産み出した。それから幾年がたったか私はわからないし、誰にもわからない。
私は半神だった。
父は天上に住まう神であり、地上に生きた母と恋に落ちた。それで生まれたのが私で、この時半神というのは珍しい存在だった。
父は天上を去り、母とともに生きることを決めたのである。
地上にいる半神はいくらかいた。それでも数は少ないことは間違いない。
平和な日々が続いた。母や父の愛を受けながら過ごした中、それは起こった。
とある神が地上を荒らし始めたのである。
――――悪神エニンルド。
もとは力のある神だったそうだが、突然変わってしまったという。
エニンルドだけではない。いく名かの神は悪神となり、地上を荒らし始めた。
天上と地上ならば、天上の方が地位は上である。天上でも混乱が生じた。地上まで彼らの加護が回らなかったため、地上は更に荒れた。
まるで死神のように人の命を奪う。神でさえ刈り取る。
―――――何故です!