オタ女子奈都子
捻れていく真実
亜美さんとは車内で2時間ほど話してる。
女性同士の関係の難しさから、お互いの恋愛観、そして山本の事を今語ってる。「あのこんな事を聞くのはどうかと思うんだけど気になって」
亜美さんなら知っているかと思って恐る恐る聞いてみる。


「別れた奥さんってどういう人?」


「山本と同期で一緒だった人。私は、仲良くはなかっから人柄とかは知らないけど見た目バリキャリ風。」

「へぇーなんか意外かも。なんとなくだけどモデル系のスレンダーが好みかと思ってたから」


「あーモデルではなくてアイドルオタクだね。アイドルグループのベリキューブとか去年はまってコンサート付き合わされたわ~」

「ベリーキューブ!の誰のファン?」私の大好きなアニメ主題歌歌ってるんだよね。いいチョイス。


「確かスモモのファンかな。小柄で童顔が大好きだね」


「可愛いもんね。スモモ私も好き。山本そういう事全然教えてくれないんだもん。言ってくれたらコンサートとか一緒に行けたのに」


山本の事、全然私知らないんだな。寂しいな。亜美さんのほうが長い付き合いだから知ってて当然なんだけど。


「ナツが今感じている事すべて話してみたら?
ヘタレだから色々考え過ぎて身動きとれない奴だからさナツ、ヘタレをリードしてやって頼んだよ!」
と両肩をポンポンと叩かれた。

リードって何を?どうしたら良いの?
聞こうとしたその時に亜美さんの携帯が鳴り始めた。
「はい、はい、拓斗どうしたの?樹理は寝た?え!?なかなか寝ない?分かった。今戻るね」

「ごめん。樹理のお休みの時間だから家に一旦戻るね」と言って車から降り家の中に入ってしまった。

取り残された私は、バーベキュー会場の亜美さん宅お庭に戻った。

< 19 / 31 >

この作品をシェア

pagetop