オタ女子奈都子
山本が飛び出して行ってから２時間ほど時間が過ぎた。私の話を聞こうとはしないで勝手に自分で完結してる山本に怒りと苛立ちを覚えた。


同時に抱きしめて頭撫でて上げて
｢今まで苦しかったね｣と言ってあげたくなった。


山本とちゃんと話がしたいけど携帯電話をリビングのローチェストに置いたままだった。



亜美さん夫婦に、もしかしたら連絡してるかもしれないけど今の時刻は深夜１時。さすがにこの時間に連絡するのは躊躇する。


明日は仕事があるけど今日は泊まって山本が帰ってくるのを待とう。
家には始発で帰ってから仕事に向かおう。


一旦テーブルの上に置いたままのケーキは冷蔵庫にしまい、お祝いのメッセージカードに言葉を足した。


元のメッセージの内容はこんな感じ。

お誕生日おめでとう
これからもよろしくね

元のメッセージはシンプルなものだったので、そこにこう足した。


"山本の過去を知れて私は嬉しかったです
今以上に好きです。
今度山本が大好きなベリキューブのコンサートに一緒に行きましょう"


と加えた。
このメッセージを作成するのに悩みに悩んで夜が明けてしまったのだった。
< 24 / 31 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop