温もりを抱きしめて【完】
結局、要さんは夕飯の時間を2時間過ぎても帰って来なかった。
何度か間島さんが来てくれたけど、その度「帰ってくるまで待ちます」と伝えてきた。
そして、3回目。
間島さんは私の部屋まで来ると、すまなさそうに頭を下げた。
「折角こんな時間までお待ちいただきましたが、今日は先に夕食にいたしましょう」
私は何時間でも待つつもりだったけど、時刻は20時を回っていた。
何より間島さんが、これ以上待たせられないと言うので私は素直にそれに従うことにした。
「分かりました」
「大変申し訳ありません。それでは、広間に参りましょう」
そういう間島さんに笑顔を向けて、「はい」と返事を返した。
それにしてもこんな時間まで生徒会の仕事があるなんて、大事な行事でも控えてるんだろうか。
以前私が通っていた学校でも生徒会はあったけど、女子校ということもあってか遅くまで活動していたことはない。
共学の学校と、その辺は違うのかな。
部屋を出た私は、間島さんの背中を見ながらそんなことを考えていた。
婚約者が来るって分かってるのに、早く帰って来ないということは、それ程仕事が立て込んでいるからなのか。
それとも、私は歓迎されていないのか。
出来ればそれが前者である事を願って、私は長い廊下をゆっくりと歩いていった。
何度か間島さんが来てくれたけど、その度「帰ってくるまで待ちます」と伝えてきた。
そして、3回目。
間島さんは私の部屋まで来ると、すまなさそうに頭を下げた。
「折角こんな時間までお待ちいただきましたが、今日は先に夕食にいたしましょう」
私は何時間でも待つつもりだったけど、時刻は20時を回っていた。
何より間島さんが、これ以上待たせられないと言うので私は素直にそれに従うことにした。
「分かりました」
「大変申し訳ありません。それでは、広間に参りましょう」
そういう間島さんに笑顔を向けて、「はい」と返事を返した。
それにしてもこんな時間まで生徒会の仕事があるなんて、大事な行事でも控えてるんだろうか。
以前私が通っていた学校でも生徒会はあったけど、女子校ということもあってか遅くまで活動していたことはない。
共学の学校と、その辺は違うのかな。
部屋を出た私は、間島さんの背中を見ながらそんなことを考えていた。
婚約者が来るって分かってるのに、早く帰って来ないということは、それ程仕事が立て込んでいるからなのか。
それとも、私は歓迎されていないのか。
出来ればそれが前者である事を願って、私は長い廊下をゆっくりと歩いていった。